一生懸命働かざるして、大きな成果や成功なんて得られるわけないバリ!

宇宙人
若い社員あたりは、やっぱり早々に見切りをつけて、転職していっちゃったりしていないバリか?
K・M
若手の転職数自体は以前より増えています。転職市場自体が成長しているからというのもあるので、一概に業界に「見切りをつけた」とは言い切れませんが。ただ、もし出版業界の未来に失望して他へ行く若い人たちがいるとしたら、彼らはとてももったいないことをしているなと思います。
宇宙人
どういうことバリ?
K・M
今は「斜陽産業」と揶揄されている業界でも、本当にどうなるかは誰にも分からないわけで、むしろ業界全体に変わろうとするエネルギーが溜まっている中でのトライアンドエラーというのは、大きな可能性を秘めていると言えます。少し前に、「もう無くなる」と言われた広告業界も、市場はむしろ増大しています。1960年代に「商社不要論」が叫ばれましたが、ビジネス創出という根本の機能を維持しつつ、卸業から投資業へとビジネスモデルをシフトしたことで依然大きなプレゼンスを発揮しています。出版業界も、今のままではいけません。ただ、これまでの経験と強みを活かしながら、新しい一歩を踏み出せば、一気に時代の先端に躍り出るチャンスだってあるわけです。
宇宙人
いずれにしろイバラの道バリ・・・。
K・M
そりゃ苦しいですよ。私も苦しいです。でもですね、こんな話があります。アメリカ軍の特殊部隊の採用試験で最も難しいのは、射撃技術や格闘能力の試験ではなく、人里離れた道をひたすら走る課題だと言います。その理由は、「何km走るのか」を事前に教えてもらえないから。どこまで行けばこのレースが終わるのか分からないという精神的な重圧に耐え切れず、屈強な候補生がどんどん脱落していくそうです。先の見えない、答えの無い状態に耐えて前に進む力を試しているわけです。それからもう一つ。ハーバード大学大学院に「リーダーシップ・トレーニング」という講座があるのですが、教授は冒頭に「Let’s begin.」と言ったきり、椅子に座って何もしないんだそうです。そうすると、部屋はざわつき、次第に議論を始める人、イライラする人、怒り出す人、みな不満と動揺を隠せず、最終的にはみな黙る。するとようやく教授が立ち上がり、「さて、ここから何を学んだ?」と授業を再開するんだそうです。答えが見えない状態にあって、リーダーはどんな言動を取るべきかを受講生たちに問うわけです。
宇宙人
ビジネスの現場にも通じる話バリ。
K・M
すぐに潮目が変わる変化の激しいこれからの時代を生きていく上では、若いうちから、答えの無い状態の中を走っていく経験を積むのは、とてもいいことだと思いますよ。下手に「いい時代」の環境に慣れてしまうと、それが「過去の栄光」となって足を引っ張るかもしれない。そういう意味で、今苦しんでいる業界というのは、若い世代にとって最高のトレーニングジムだと思います。失敗したって、私ら経営陣ほど責任も取らされませんし(笑)

「ガマンしない」という選択肢がいたるところに存在する今の時代こそ、何か新しいものを生み出す人間になろうとしたら、答えの無い状態に身を置き、走り抜くことが大事なのかもしれないバリ。

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