Sさんは大手企業の女性管理職。そうなるためには、やっぱり男みたいに働いて、男性社会に適応していくしかないマヨ?
某大手金融機関 T.S(50歳)
そういう戦略を採る女性もいるとは思いますが、それだと私は、女性としてあんまり幸せに働けるイメージがわきません。だって私、男性じゃありませんし。そんな無茶な無理はしたくないです。日本のみならず海外でも、まだまだ女性への偏見や固定観念は根強いですし、身体的な制約もあります。でもそれはそれで結構、と思います。だって男性と女性で置かれた状況が根本から違うってことは、永遠に男性にはなれない女性が、無理して男性のように振舞うのではなくて、男性とは違う戦略で戦っていいってことですから。ひょっとしたらその先には、男性がたどりつくことのできないステージや境地があるかもしれませんし。
男性と同じやり方をしなくてマヨね。
某大手金融機関 T.S(50歳)
アメリカのベストセラー作家のマルコム・グラッドウェルという人が先のアメリカ大統領選挙におけるクリントン候補について分析していて、その話が面白かったんですけど、要は、女性はあくまで優しく、温かく、控えめで謙虚な存在であるべきという社会的期待が根強いため、自己主張をし、自信があり、アグレッシブという男性特有のリーダーシップのスタイルを踏襲しようとした彼女は、過度に攻撃的で強引で、ヒステリックという印象を持たれてしまったとのこと。
発言の内容や言い方は、トランプ候補の方がずっと攻撃的で強引で、ヒステリックだったマヨ!
某大手金融機関 T.S(50歳)
2011年のスタンフォード大学のビジネススクールの研究によれば、男性らしさと女性らしさをカメレオンのように使い分けられる女性は、男性や、男性型の女性よりも高い確率で出世をするそうです。出世という果実が欲しいかどうかは別として、周囲からそう評価されるということです。その点、東京都の小池知事はしたたかだなあと思います。男性のような喋り方はしませんし、どんな意地悪な質問や耳の痛い質問をされても、決して声を荒げず、笑顔でチクっと切り返しますからね。晴れの舞台では、あえてスーツでなくて和装にしたりしますし。男性とは違う戦い方の一つのいい例でしょう。実際、男性社会の中では、女性らしさを出したほうが、ギスギスした会議を取り持つことができたり、キーパーソンから重要な裏話を引き出すことができたり、うまくいく局面も多いです。
男性みたいになるよりも、女性だからこそできることをやった方がいいってことマヨ?
某大手金融機関 T.S(50歳)
ええ。だってみんながみんな、同じ流派で、同じ条件で、同じ山の登り方をしなきゃいけないなんて、番狂わせが起きにくくて面白くもなんともないじゃないですか。真に男女が平等な社会は理想的ではありますが、私は女性への偏見や女性ならではの制約というのは、大いに結構です。