インターネット広告代理店 女性取締役私が専業主婦を選ばない理由。

就職して、ある程度働いたら、結婚して、出産して、退職して、専業主婦になって…確かに幸せな人生かもしれないけど、それでいいゾロン?!女性の幸せって本当はなんなのゾロン?地球人が言いにくい本音や、自分が信じる信念・持論をいつも大声で叫んでいる。イウゾロン宇宙人調査員 No.003
学生調査員 No.002

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宇佐美ノカNOKA USAMI

とにかく可愛いものが好き。食べ物はスイーツよりも辛いものが好き。専業主婦に憧れつつ、無事就活を乗り越え社会人になる準備中。

学生調査員 No.005

学生調査員 No.005

森下ミホMIHO MORISHITA

都内の帰国子女。ミント味が好き。山登りが好き。ゲーム実況も好き。話聞いてるのに興味無さそうとか言われる。将来は犬を飼いたい。

INTERVIEWINTERVIEW

株式会社サイバーブル 取締役木村麻衣子 MAIKO KIMURA

2007年にサイバーエージェントへ新卒入社。2016年10月サイバーブルへ。2018年6月より現職の取締役として活躍されている。1児の母。

―インターネットサービスの大手サイバーエージェントの子会社で「動画広告」に特化した広告代理業を行う株式会社サイバーブル。そこで子育てをしながらママ取締役として働く木村麻衣子さんに働くことについて聞くために二宮ビル7階の本社へ向かった。

ノカノカ
私は、幼いころから専業主婦に憧れていて、就活を機に「働く」ことを考え始めました。働きたい会社に出会うことはできましたが、将来は働くことよりも家庭に時間を費やしたいと思ってます。
ミホミホ
私の母は専業主婦で、そんな母を見てきて、働く女性という存在を身近に感じることはありませんでした。しかし、就活を始めるこの時期になって、やりたいことがあって就活を頑張る友人たちが輝いて見えることもありますし、不思議にも思います。そんな彼女たちの目線で就活を見れたらいいなと考え、本日参りました。
ノカノカ
木村さんは取締役として活躍されていますが、専業主婦になりたいと思ったことはありますか?

株式会社サイバーブル 木村さん基本的には今は仕事を頑張りたいと思っているので、専業主婦一本でいこうと思ったことはないです。私の母親が専業主婦で、子ども一番という環境の中とても大切に育てられたのですが、私はそんな母親に母親自身の好きなことをして欲しいと感じながら生きてきました。その経験から、専業主婦か仕事をしているかということよりも、どんなかたちであれ、自分がしたいことを親になってもしたほうが良いなと思っています。

ミホミホ
自分がしたいことが専業主婦だったらそれでいいということですか?

株式会社サイバーブル 木村さん専業主婦、働く、どちらだとしても自分らしく生きることだと思っています。
周りがこうしているからこうしようじゃなくて自分や家族が幸せに過ごすための手段としてその時いちばん幸せなものを選べばいいし、どちらであっても幸せだと思います。
自分がどういう人生を歩みたいかが一番大事ですよね。

ノカノカ
たとえば旦那さんに仕事辞めて専業主婦したら?って言われたらどうしますか?

株式会社サイバーブル 木村さんそれは今まで言われたことはないですし、もちろん「ちょっと休みが欲しいな」って思うことはありますが、専業主婦という道はあまり考えたことはないんです。私にとって、働くということは自分の生き様であり、自分を磨くということです。そういう意味では、常にたくさんの挑戦環境を与えてくれ、自分だけでは諦めてしまうような自分の新しい可能性やチャンスを仕事を通してたくさんもらっていると思っているので、わたしにとっては働くということが合っていたと思っています。

ドキドキ
ノカノカ
そうなんですか!私がもし旦那さんに専業主婦になってほしいと言われたら辞めると思います。私は母が毎日家族のお弁当作ってくれたり、手作りのマフラーとか作ってくれたりして小さいころから自慢のお母さんでした。父も幸せそうでしたし、私もそのくらい子供や旦那さんに時間を使って過ごしたいと思います。理想のお母さん像です。

株式会社サイバーブル 木村さんすごく素敵なお母さんですね。それもひとつの幸せのかたちですし、私の場合は、社会人4年目で妊娠出産したということもあり、もう少し働きたいという気持ちが強かったので仕事を続けることを選びましたが、同じくらい家族との時間は大切に思っていて、旦那さんや子どもとの時間をつくることや、働きながらも家族に貢献することは工夫次第で意外とできるんだなと気が付きました。

ノカノカ
働きながら家族に貢献できる形!ですが、働いていたらどうしても家族に使う時間や顔を合わせる時間は少なくなりそうだし、専業主婦のほうが家族のためになると思います。働きながらどのように家族に貢献しているのですか?
ミホミホ
専業主婦を選ばずに働く理由としてよく聞くのは、自分のために、という印象があります。勿論お金を稼ぐことは必要ですが、お金に余裕があれば、子供や旦那さんに時間を費やすのが正解だと思います。自分の達成感などのためにお仕事をしているのではないですか?

株式会社サイバーブル 木村さん私が働く目的は大きく分けて2つあって、1つ目は自己成長、自己実現です。達成感を得るというのは人生においてとても素晴らしいことだと思っています。
自分を磨き、常に成長し続けるためには、高い目標を掲げて諦めずに挑戦すること、その結果やりきって成果をあげた達成感でまた次の挑戦に向かえるからです。わたしの場合はたまたま仕事がそういう環境を与えてくれる場所でしたが、専業主婦だとしても何かを頑張って達成感とか評価されたりすることで、また次に新しいチャレンジをしたりすることに繋がって良いと思っています。

ノカノカ
なるほど、自己成長、自己実現…。

株式会社サイバーブル 木村さん物事を達成したときに成長したと感じることや、目標を実現して達成感を感じることが好きです。仕事をしていれば何かしら課せられて、それを成功させていく上で、自分の成長を感じることが出来ます。学生の頃からずっと持ち続けていた感情ですね。親になってますます人は人間力を上げていくというか、常に成長し続ける機会があったほうがいいなとも感じています。それに加え、出産後子育てしながら働くうえで芽生えた感情があります。

ノカノカ
学生時代からなんですね。今の私たちぐらいの時ですよね。私は就活をしなければならない状況になって初めて働くことを考えましたが、「自己成長」については考えながら就活しませんでした。でもお仕事をするうえで大切なことですよね。子育てしながら芽生えた感情はどのような感情ですか?

株式会社サイバーブル 木村さん自己実現や達成感など、強い人間(女性)としてだけでなく、「自分の遣う時間が世の中に貢献できているか、会社にとって何か役に立っているか」ということを考えるようになりました。

ゴついス
ミホミホ
なにかきっかけはあるんですか?

株式会社サイバーブル 木村さんやはり子育てと両立するなかでもどかしさを感じるようになってからです。ここは子どもに時間を使いたいのに仕事をしないといけない、逆に大切な仕事をしたいときに子供の用事をしないといけない、そんな葛藤があったので。お給料を頂いているから勿論会社への貢献は重要ですが、それに加えて、世の中や誰かのためになっているといいなと思うんです。それが最近になって芽生えた私のやりがいです。

ノカノカ
子どもと一緒に過ごすことでそのような感情の変化があったんですね。やはり子供や家族に時間を使いたいという気持ちはありますよね!!

株式会社サイバーブル 木村さんそうですね。やはり時間の遣い方が難しいと感じるので。自分にとって大事な時間を仕事に使っていますし、せっかく働くからこそより他者への貢献度が高いものだといいと思っています。

わあ
ノカノカ
私、家族のことばかりで社会への貢献は考えたことがなかったです。社会で生きている以上必要な考え方ですよね。誰かのためになっていると実際に感じる場面はありますか?

株式会社サイバーブル 木村さん現在なっているかというよりも、これからよりそうなってほしいと思っています。ここ1、2年で想い始めた感情ですが、より深まっていますし今後もより深まっていきそうで非常にわくわくしています。

ミホミホ
すごいですね。成長とかあんまり意識したことないし次元が違う。
ノカノカ
そういうわくわく、私も感じてみたいです!話は戻りますが、もう1つの目的はどういったものなのですか?

株式会社サイバーブル 木村さんこういった考え方をする人は少ないかなと思うのですが、夫のチャレンジをサポートしたいという思いがあります。

ミホミホ
チャレンジとは、どういうことですか?

株式会社サイバーブル 木村さん例えば給料が下がってもいいから新しい仕事にチャレンジしたいと夫がいったとき、それをサポートできるようにすることです。専業主婦の家庭だと旦那さんには家庭を支えなければならないという使命があるから、どちらかというと堅実的な選択を迫られるけど、私に稼ぎがあれば、ある程度の自由を夫にあげられる。

ノカノカ
共働きのメリットですよね。そのような家族への貢献の仕方があるんですね!それこそ働きながらできる旦那さんへの貢献ですね。旦那さんにサポートされるより、サポートしたい、お互い助け合いたいという思いがあるのですね。
ミホミホ
でも、働いていると子供さんとの時間の両立はとっても難しいと思います。一例ですが、大事なお仕事のある日にお子さんが熱を出されるなどお子さんの急な用事が出来たときはどうしていますか?

株式会社サイバーブル 木村さん勿論子供を優先して、会社に早上がりや休みをいただいて面倒を見ます。

ノカノカ
子供優先なんですね!子供や旦那さんとの時間を大切にしているのは感じていましたが、てっきりお仕事優先だと思っていました!!!
ミホミホ
でも、そんなことがうまくできるんですか?周りの方はどう捉えているのでしょう?

株式会社サイバーブル 木村さんまず前提として、ママが働きやすい会社で働かせてもらっているとは思います。ですがそういった会社の体制に寄りかかっているだけではいけなくて、自分から「本日急用がありこのように対処したいので協力してください」というように自分から働きかけることがとても大切で、それに対して周りが応えてくれている、そう考えています。

ミホミホ
理解のある会社で働いて、そのうえで自分から働きかけることが重要なんですね。

株式会社サイバーブル 木村さん他にも、困ったとき協力し合えるように、部署にこだわらずいろいろな人と接点を持つようにしています。例えば何か相談や依頼されたら丁寧に引き受けるようにして、助け合える環境をつくっています。結果的に助けてもらったことも最近ありましたね。

ノカノカ
なるほど。普段から心がけていらっしゃるんですね。すごく人と人のつながりをを大切にしてらっしゃるんですね。素敵です…。
ミホミホ
お仕事されてて、しんどいなあって思われることはないですか?

株式会社サイバーブル 木村さん仕事関連の話を続けると、先ほど言ったように、育児との両立はやっぱり大変ですね。とても大切なミーティングがある肝心な日で、すごく準備していったとしても、子供が熱を出すとか、そういうハプニングが意外と子どもが小さいときは、頻繁に起こります。
そんな葛藤も受け入れながらうまく両立していかないといけません。

ミホミホ
お仕事をされていることについて、子供さんはどう感じていると思いますか?

株式会社サイバーブル 木村さん応援してくれていると感じています。「働いてきて!欲しいもの買ってほしい!」なんて言われちゃうので。子供とは平日の夜は私が一緒に過ごす時間を作っていますし、土日は子供好きな旦那も一緒に過ごしてくれていて、1週間のうち1日は必ず夜に家族3人でご飯を食べるようにしているので、子供との時間は満足に取れています。うちでは「週末の夜家族でごはん」などの大事な決まりをつくっていて、それをベースに自由に動くようにしています。

ノカノカ
なるほど!それはすごく大切な時間ですね。私は家族に多くの時間を割くことばかり考え、それが家族にとってもいいことだと思っていましたが、木村さんのご家族のように、「家族との質のいい時間を取る」という形もあることを初めて知りました。
うーん
ミホミホ
でも、ルールを設けるだけで家族の連携がとれますか?本当に例えばなんですが、お互いの仕事の都合などでそのルールが破られたりしたら、すごく腹が立ったり、喧嘩に発展したりしませんか?
ノカノカ
確かに、気になります!お仕事が忙しい中で旦那さんとうまくやっていく秘訣は何ですか?

株式会社サイバーブル 木村さんうーん、ルールが全く破られずに今まで来たってことはないけど、腹を立てたり喧嘩をしたりはしないです。まずは理想的な状態のルールをつくってそれを家族で大事にするのがよいと思っています。個人の時間を尊重していますし、私は旦那が何かするとき全く文句を言いません。私も仕事をしているから、今日はどうしても予定が外せませんということはあるし、それを理解もできるので。

ノカノカ
ええ。すごいですね。どうして全く文句を言わずにいられるんですか?

株式会社サイバーブル 木村さんバランスよくいたいですし、わたしも縛られたくないんですよ。美容室とか、マッサージ、友達とのご飯にも行きたいですし、そういった自分の時間も確保することを大切にしています。それは当たり前に旦那も同じなので、不満とかは抱かないです。やっぱりお互い働いているからこその理解だと思いますし、そこを理解するためには仕事するべきですね。

ピーン
ノカノカ
確かに、お互いお仕事をしていれば、理解し合えることも増えそうですね。旦那さんを理解するということも大切ですし、それこそ旦那さんへの優しさですよね。

株式会社サイバーブル 木村さん自分で自分を幸せにできる状態にすべきだとおもっているんです。そうでないと人に依存してしまうんじゃないかと。仕事をすることで、私は自分で自分を幸せにできると思っています。例えば私が専業主婦として家で旦那の帰りを待つ立場だったとしたら、帰りが遅いとか、ゴルフで家をよくあけるとか、そういったことに対して少なからず腹を立ててしまうかもしれません。ですが、お互いを尊重して、お互いがしたいことをできる環境をつくれば、お互い対等な立場で認め合って行けると思います。「なるべく自分らしく自分で幸せになりたいですし、依存すべきではない。」それが仕事をするうえで叶えられるので、私の仕事をする原動力になっています。

ノカノカ
依存しない、というのは、「自立」という考え方に近い気がします。私もどうしたら自分が成長できるかを考えながら自分で自分を幸せにできる形を見つけていきたいです。周りを幸せにするためにも、まず自分が幸せでいるのがいいですよね。

株式会社サイバーブル 木村さんライフスタイルが変わっても、誰かに幸せにしてもらうではなく出来る限り「自立」して生きていきたいと思いますし、日々それを意識しているかもしれません。

ミホミホ
自立して自分で幸せになる、そういう考え方は確かに、人に幸せにしてもらう・人を幸せにする、といった考え方より縛られず自由ですよね。そのうえで人を幸せにしたい、という木村さんの考え方に当たり前ですが納得しました。
ノカノカ
私は就活を終えて今働きたい会社に出会いつつもの専業主婦への憧れはずっとありました。家庭を支える、子供や旦那さんを幸せにするという理想の家族像として家庭に時間を割くことを重視して考えすぎていたかもしれません。旦那さんのチャレンジに貢献できることや、対等な立場に立って考え気持ちを理解することができるのは、お互い働いているからこその形ですよね。働くことで社会とのつながりを持てること、社会のことを考える機会があることも働き続けるからですし、だからこそより家庭の時間をより大事できると考えると働くことの魅力を感じます。私は働き続けて木村さんのような自分も輝きながらママをこなす女性を目指したいです!
ミホミホ
就活を控えていているものの未だ自分が社会でバリバリ働くイメージがつかずヒヤヒヤしていますが、木村さんの前向きな考え方と明るい笑顔にとても励まされました。また、男女の枠に捉われず仕事をされている木村さんの姿は私の中に少なからずあった男女像を消し、快活だけど温厚な魅力を持つキャリアウーマンのイメージを強く持たせてくれました。

株式会社サイバーブル 木村さんお二方とも頑張ってくださいね。

ノカノカ
ありがとうございました!
調査結果|女性としてどんな働き方があるのだろうと漠然と考えていた2人だったけど、木村さんの生き方にだいぶ影響を受けたみたいゾロン!お話を参考にそれぞれの生き方にいかしてほしいゾロン!